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表象文化論IA
〈作家〉の表象
「文学」に限らず表現されたものについて考える際に、〈作家〉について思考する誘惑からは逃れがたい。表現されたものにいわゆる「作家性」を読みとったりする他にも、〈作家〉の写真・インタビュー・エッセイ・日記から〈作家〉のイメージを形成することは誰もがしてしまうことであり、またそのイメージを実在の作家と同一視してしまうことが多い。このような〈作家〉の特権的な地位はどのように形成されたのか、またそのような位置はどのように現在も維持されているのか。著作権の問題とも関わらせつつ〈作家〉の表象について歴史的にまた現代の問題として考察する。 第1回 4月9日 授業の進め方についてのガイダンス・アンケート 第2回 4月16日 アンケート結果から・〈作者〉〈作家〉をめぐる問題 プリント:ロラン・バルト「作者の死」 第3回 4月23日 「作者の死」とは何か? プリント:増田聡『その音楽の〈作者〉とは誰か』 第4回 4月30日 〈作者〉〈作家〉と著作権 第5回 5月7日 文学商品の売り手としての「作者」 プリント:山田登世子『メディア都市パリ』 第6回 5月14日 〈作者〉・〈作家〉とテクストを結ぶもの 第7回 5月21日 〈作者〉・〈作家〉の肖像 プリント:紅野謙介『書物の近代』 第8回 5月28日 〈作者〉による自己演出 第9回 6月4日 〈作者〉に関する様々な資料について 第10回 6月11日 〈作者〉の年譜が作り出す表象 第11回 6月18日 〈作者〉〈作家〉を扱うための実践例1 プリント:大江健三郎のイメージ・自己宣伝に関するもの 第12回 6月25日 〈作者〉〈作家〉を扱うための実践例2 プリント:「われらの時代」に関するもの 第13回 7月2日 〈作者〉〈作家〉を扱うための実践例3 プリント:「われらの時代」・ケルアック「路上」 第14回 7月9日 まとめ 授業は終了しました |