前期火曜2限
表象文学論IA(2000・2001年度入学者)
文学論IV(1999年度以前入学者)

研究テーマ 〈作家〉の表象
「文学」に限らず表現されたものについて考える際に、〈作家〉について思考する誘惑からは逃れがたい。表現されたものにいわゆる「作家性」を読みとったりする他にも、く作家〉の写真・インタビュー・エッセイ・日記から〈作家〉のイメージを形成することは誰もがしてしまうことであり、またそのイメージを実在の作家と同一視してしまうことが多い。このようなく作家〉の特権的な地位はどのように形成されたのか、またそのような位置はどのように現在も維持されているのか。〈作家〉の表象について歴史的にまた現代の問題として考察する。

テキスト・参考文献

第1回 4月11日
 〈作家〉の表象
第2回 4月18日
 〈作家〉が置かれている位置
第3回 4月25日
 売り手としての〈作家〉・〈作家〉のイメージ1
 プリント:山田登世子『メディア都市パリ』
(5月4日 休日のため休み)

第4回 5月11日
 〈作家〉のイメージ2
 プリント:紅野謙介『書物の近代』
第5回 5月18日
 〈作家〉のイメージ3 「作家」の写真
 プリント:「作家」を写した写真
第6回 5月25日
 「作家」による表象の管理1
 プリント:『大江健三郎全作品』の口絵写真
第7回 6月1日
 「作家」による表象の管理2
 プリント:大江健三郎の年譜
第8回 6月8日
 「作家」による表象の管理3
 プリント:大江健三郎の自己解説エッセイ
第9回 6月15日
 「作家」のイメージを裏切るテクスト1
 プリント:斎藤美奈子『文学的商品学』・「われらの時代」
第10回 6月22日
 「作家」のイメージを裏切るテクスト2
 プリント:「われらの時代」
第11回 6月29日
 「作家」のイメージを裏切るテクスト3
 プリント:フレッド・マクダラー『ケルアックと仲間たち』・ケルアック「路上」
第12回 7月6日
 「作家」のイメージを裏切るテクスト4
 プリント:フレッド・マクダラー『ケルアックと仲間たち』・ケルアック「路上」
第13回 7月13日
 伝記が生み出す表象・表象の相対化
 プリント:斎藤美奈子『紅一点論』
第14回 7月20日
 「作家」の「私」について

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